時間厳守の状況で、トラブルは避けたいものです。基板に問題が見つかり検査装置の赤ランプが点灯するたび、品質管理者は基本的な課題に直面します。どのようにその基板が不良だと確証づけるか。同様に重要なのが、どのように最短時間で正確に示せるか、ということです。この状況で、品質管理技術者に必要なのは、基板の問題化しそうな箇所を探し出してくれる強固で確かなツールです。つまり、すぐ自分のコンピューター画面に基板を表示して調べることができ、直感的かつ簡単な操作で最も可能性の高いエラー箇所へ案内してくれるような、頼れるソフトウェアが必要です。いつでも基板の状況を正しく評価できるように支援してくれるガイドのようなものです。
それがUcamcoのFaultStationです。32bitと64bitのWindows OSに対応し、DPF、IPC、MET、MWFなど、アップストリームのデータ表示システムにリンクするための入力機能を備えています。また、様々なエラー・ファイルを入力できるため、テスト機器のメーカーやモデルが違っても、1つのアプリケーションで電気テスト現場全体の欠陥調査を行うことができます。
データに関する問い合わせは、Eメールや電話、FAXでは表現しにくいことがあります。そのような場合、エンドユーザーは、あなたがコンピュータの画面上で見ているものを見ることができるのであれば、何でもすることができます。FaultStation Clientは、エンドユーザーに自由に配布することができ、データのレビューとクエリーの可能性を提供するアプリケーションです。必要であれば、自分のボードのバッチからテスターのエラーログを確認することもできます。マスターステーションから暗号化されたJBCファイルを取り出し、お客様の専用証明書でロックし、メールに添付するだけです。エンドユーザーのクライアントソフトウェアが証明書を認識し、レビューのためにデータのロックを解除します。
最近の型の検査装置(フライングプローブ式やプローブヘッド式)はエラーデータのバーコードを出力できます。バーコードリーダーを使えば、FaultStationが自動で、レビュー用に基板のエラーデータを抽出します。時間節約の手段となり、特に同一ロットの基板が複数の装置で検査され、エラーデータが散在している場合に有用です。言うまでもありませんが、常に正しいエラーデータで基板を確認できるのでより確実です。この役割りは、いわゆるTFI(Test Floor Integration)環境において、より注目に値します。大量の基板ロットになれば、プローブヘッド式検査装置が先ず検査を行います。そこで報告されたエラーは、フライングプローブ検査装置に渡り、イニシャルコールを承認するか却下するかを決めます。trueコールとfalseコールをフィルタで分け、そこで残った本当のエラーに対してのみ、フライングプローブ検査装置でバーコードを発行します。このバーコードのみが、FaultStation3で表示しレビューするエラーになります。
1つのソフトウェアに、異なる複数の装置のエラーレビューを全て集約することができます。基板レイアウト情報の取得に、FaultStation3ではDPF入力またはIPC入力から選択いただけます。現在マーケットで流通するデータ準備システムはIPC入力が一般的ですが、 Ucamco社のデータ処理システムと組み合わせる場合はDPFとなります。レイアウトデータが取得されれば、様々な型、様々なメーカーの検査装置から得たエラー情報と組み合わせます。FaultStation3は下記の様々な検査装置に幅広く対応しています。
CircuitLine, Probot, Speedy, ATG Flying Probe Testers, ATG Grid Testers, MicroCraft Emma, Luther&Maelzer, Viking and Seica Flying Probe Testers
FaultStation3は、ネット、グリッド、基板座標のマニュアル入力も可能です。これにより実質的に古いモデルの検査装置にも適合します。恐らく、業界で最も制約の少ない不良解析システムの一つと言えるでしょう。
優れた新インターフェースの採用により、人の操作上の動きを効率化します。ユーザーからのフィードバックでは、複雑な基板におけるスループットが最大10%増加したという報告があります。問題処理にあたるオペレータがキーボードのショートカット操作を好んでも、マウス操作を好んでも、期待する場所に期待する機能が配置されています。中心的役割を担うLoad Panelから、検査装置やエラーデータへアクセスできます。ユーザーは選択して承認し、あとはプログラム制御に任せます。自動的にエラーファイルにある位置情報や面情報を取得し、画面上にデータをスキャン、フリップ、再ズームし、適切な箇所にオペレータを案内します。問題のあるネットは色分けしてハイライトされ、他のものと明確に分けて示します。他のレイヤのネット割り当て状況も、クロスハッチモードで表示します。基板のショート箇所を見つける作業は、細心の注意が必要です。アウターレイヤを確認するだけでも十分に大変な作業ですが、Statistical Process Control (SPC)のためにインナーレイヤの確認も必要だとなれば、その作業は大きな負担となります。それを、FaultStationほど簡単にこなすものはないでしょう。FaultStationにはプログラム制御による自動クリアランススキャンという機能が用意されています。見つかったショート毎に、ソフトウェアが銅レイヤへ飛び、2つのネット間の距離がある指定値より狭い箇所をグラフィックで示します。明らかに疑わしい箇所があるとします。専用のキーボードショートカットを使えば、基板のレイヤが何層であろうと、その箇所を的確に表示します。問題処理をこれほど簡単にこなすソリューションは、他にないでしょう。